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打錠機 (研究開発 ~ 大規模生産スケール)

KORSCHは、1919年にドイツ・ベルリンで創業された打錠機専門メーカーです。単層や多層錠はもちろんのこと、有核錠やチップインタブレットなどの特殊錠剤にも対応する先進の打錠機をラインナップし、研究開発や臨床生産から、中規模・大規模生産まで幅広く対応が可能です。
さらには、高活性物質封じ込め(コンテインメント)や定置洗浄(WIP)、スマートファクトリー(Pharma 4.0)設計、打錠データの取得及び解析ツール等、様々な仕様を追加することで、どこよりも革新的かつ包括的な打錠技術を提供します。
創業100周年を迎えたKORSCHは、世界各地に駐在する営業・技術スペシャリストのグローバルネットワークに支えられながら、”Made in Berlin”品質の打錠機を世界中に送り出しています。

打錠機(錠剤機) XP 1_R

「XP1」研究開発用シングルパンチ式打錠機

XP1は、フィージビリティ・スタディ、スクリーニング、製品特性調査など、研究開発用に設計されたシングルパンチ式打錠機です。

シンプルな設定と少量の原料で特性調査が簡単に行えるため、自由度の高い製品開発や原料分析が可能になります。
例えばガードドアの設計など、非常にオープンでアクセス性に富んだ設計となっており、型替えや清掃も容易です。充填深さやインサーションデプス(挿入深さ)を高精度に制御することで、生産をしながらパラメーター変更が容易に行えます。
新開発のツールアダプタによってTSMとEU規格の両ツーリングに対応し、ミニタブから直径25mmの大型タブレットまで幅広いサイズの錠剤を生産可能です。

XP1は、通常の据え置きタイプに加え、スペースを最大限に生かすテーブルトップタイプや、キャスター付きのポータブルタイプという3種類のコンフィグレーションが可能です。
最新のデータ取得・分析システムも搭載可能で、XP1は研究開発分野における、究極の打錠機となっております。

「XL100」 臨床生産・小規模生産用 ロータリー式打錠機

XL100は、研究開発、臨床生産、スケールアップ、小規模生産用のロータリー式打錠機です。小規模ながら非常に多様性に富んだ運用が可能です。

ターレットは交換可能で、あらゆるサイズの錠剤が製造できます。 オプションでミックスターレットも搭載可能となり、同一ターレットでBとDツールの両方が使用できます。
圧縮コーナーカラムがない、制御盤が機械背面に統合されている等、非常にコンパクトな機械設計となっていながら、打錠エリアへのアクセス性は抜群で、型替えや清掃性にも優れています。
また、本圧のトレンド表示や、自動打圧制御、シングルソーティング(単錠排出)等、本生産に必要な機能も兼ね備えており、臨床・小規模生産用にも使用可能です。

XL100 Pro仕様は、15インチのタッチスクリーン、打錠データ取得及び保存機能や、自動重量制御、レシピ保存等、更なる機能を追加できるようになります。

「X3」 中規模生産用 シングルサイドロータリー式打錠機

X3は、スケールアップ、臨床生産、中規模生産及び連続生産に最適な単層 / 2層錠用シングルサイドロータリー式打錠機です。

ミックスターレットや低い騒音及び振動レベル、制御盤の統合、Through-the-wall設置など、従来の強みだけでなく、清掃性及びメンテナンス性、アクセス性と言ったユーザーフレンドリーな設計思想はそのままに、これまでのKORSCHのノウハウを凝縮しながら、更に省スペース、更に優れた生産能力を実現した、小規模から中規模生産における革新的な打錠機であり、KORSCHの最新技術を多く採用しています。
SFP仕様は単層錠生産に特化し、MFP仕様は単層及び2層錠生産が可能です。どちらも同じ機械プラットフォームを共有しており、これまでにない効率性を実現しています。
また、スマートファクトリー(Pharma 4.0)のコンセプトにも適合しており、プロセス制御やパラメーター管理を外部上位システムと統合することが可能です。オプションのPharmaView®を使用することで、仮想現実内でガイド付きのハンズフリーのセットアップ、操作及びメンテナンスを可能にするなど、直感的な操作が可能となります。

「XL400」 マルチファンクション ロータリー式打錠機

XL400は、1台であらゆる錠剤の製造に対応できる、KORSCHラインナップ中で最も汎用性の高い生産用打錠機と言えます。
モジュール式部品を使用することによって、その組み合わせで単層、2層、3層打錠を含む、8通りの型替えが可能となりました。単層錠生産に特化したSFP、多層錠も生産可能なマルチファンクション打錠機のMFPがあり、共通のプラットフォームを共有しています。

各パーツやカム装着トラックはモジュール化され、Plug and Play思想を元に設計されており、ツールレスかつ容易に脱着、稼働準備が可能です。特許を取得済みの圧縮カラムやキャリアプレート、エアクッションダンパー等、KORSCH独自の設計がふんだんに組み込まれており、大規模生産用ながら非常に低い振動及び騒音レベル(80dB以下)を達成しています。また背面キャビネットに主要コンポーネントを収納することで打錠ゾーンを広く取り、清掃性やメンテナンス時の作業性を向上させるなど、使いやすさにも工夫があります。

別途PharmaCheckと接続することで、サンプリングタイムに合わせ錠剤重量、硬度、厚みを測定し、測定結果とターゲット値にデビエーションがある場合、機械側にフィードバックループをかけ、パラメーターの自動修正をかけることも可能です。「21 CFR Part 11」にも準拠しており、イベントログやアラームヒストリーなどを含んだ、監査証跡をバッチデータとして保存することも可能です。

「XT600」 高速 ダブルサイドロータリー式打錠機

XL600は、製薬及び食品分野に特化した高速ダブルサイドロータリー式打錠機です。
他の大量生産用打錠機が持つKORSCH社の技術はそのままに、より高速・大量生産かつ作業性・清掃性を追求した打錠機になっています。

24時間無人生産用に設計されたこの打錠機は、時間当たり最大100万錠の生産能力を誇ります。モジュール化されたカムトラックと2層錠用のコンバートキット(オプション)を装着することで、2層錠生産も可能です。2層錠生産の場合は、1層目及び2層目の圧縮時に各々の打圧力が個別にサンプリング・モニタリングされており、あらかじめ設定された打圧レンジを超える場合は、単錠排出することが可能です。

機械の4隅にコーナーコラムを配置するも、ガードドアを4面に大きくとり、またこのコーナーコラムに集塵ホースや配線、周辺機器を格納することで、オペレーターの操作性、視認性、清掃性をより一層高めています。勿論、騒音・振動レベルは非常に低く抑えられており、オペレーターの作業環境を大きく改善します。

搭載されている19インチのタッチスクリーンは、非常に直感的な操作が可能です。このタッチスクリーンから、写真や動画などのマルチメディアを通じて、型替えやメンテナンスの手順、パーツリストなどの参照も可能です。
21CFR part 11やGAMP5にも完全に準拠しており、監査証跡としてバッチレポートの作成、保存にも対応しています。

封じ込め仕様 / WIPCON® (OEB3 / OEB4,5)

KORSCHの打錠機はすべて、物質の毒性や活性度、危険度により、封じ込め仕様(OEB3)もしくはWIPCON®仕様(OEB4,5)での対応が可能です。
封じ込め仕様には、陰圧制御(エアハンドリング)、エアー供給のHEPAフィルター、グローブポートや無菌接続ポート(RTP)などが搭載されます。WIPCON®仕様には、WIP(庫内定置洗浄)用洗浄ノズルやエアードライシステムが搭載され、洗浄ステップ(洗浄やリンシング、ドライ)やパラメーター(温度や流量)を事前にレシピ登録することで、自動洗浄が可能となります。

その他、アイソレーターやデダスター、メタルチェッカー、IPC(インプロセスコントロール)システムなどの付帯機器も、WIPCON®仕様での接続ができ、完全にインテグレートされた封じ込めシステムの構築が可能となっています。

KORSCHではこれらの打錠ラインソリューションを、様々なレイアウトアレンジメントでご提供が可能です。

対応錠剤形

・単層錠
・二層錠
・三層錠
・有核錠
・チップインタブレット
・特殊剤形錠

対応アプリケーション

・錠剤
・ラムネ
・キャンディー
・チューイングガム
・電池
・洗浄剤
・触媒
・磁石
・焼結合金
・エアバッグ用タブレット

充実したデータ分析機能

打錠機にPharmaResearch®を接続することにより、打錠データの収集、分析、表示がリアルタイムで行えます。

自動データ分析により総合レポートが作成され、圧力ピーク、打錠カーブ下の面積、圧力適用レート、圧力減衰レート、接触時間を確認することができます。
臨床生産時のデータ収集や統計分析、スケールアップに最適です。
その他にも下記のような特徴があります。

  • 自由に形式変更できるグラフィック表示。統計分析の結果を様々なデータ形式にエクスポート可能
  • 複数のデータ形式でレポートを自動生成。電子署名のあり・なしが選択可能
  • サイズ変更やコメント追加ができるチャート。Microsoft Word形式でデータエクスポート可能
  • 生産中の変更履歴記録。オーバーレイ技術で高信頼かつ高速なデータ確認を実現
  • 相関分析による情報データベースの構築支援。今ある原料と未知の原料との間で特性比較を容易化
  • データベースにより打錠プロセスの測定値を関連値、外部記録データと関連付けることが可能(例.錠剤硬度、密度等)
  • 各種評価手法を使用した打錠分析(例.Heckelプロット、圧縮エネルギー、接触時間、圧縮率)
  • “ビルトイン”PAT機能。プロセスデータをデータベースに自動保存。PATに必要な情報を収集し、プロセスの定義を支援
  • ネットワーク機能
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